錦糸町車窓に映るスカイツリー温きお茶飲む夏の朝かな |
|
総武本線錦糸町駅での一首。
駅の北側に(千葉行きの列車では、左側に位置する)思わずスカイツリーが見えてきた。偶然の出会いに密かに喜びながら、温かいお茶を啜る夏の朝の光景。
参考文章 夏の銚子へ…… |
|
|
|
|
総武本線成東駅での一句。
夏空に秋の蜻蛉が飛んでいる。周りの稲も色付いていて、夏から秋へ移り変わる時期である。
参考文章 夏の銚子へ…… |
|
|
|
摘み立ての苺の味はキスの味甘い昔の思ひ出浮かぶ
成熟の赤いイチゴの接吻し酸いか甘いか素の姿問う
成東の春の便りは菜の花と甘く色付くハウスのイチゴ |
|
総武本線成東駅ので三首。
12年前(2000年)に成東にあるいちご園に出掛け、いちご狩りをしていた時に一気に詠んだ。
上の短歌は、摘み立てのいちごの味に、ふと昔の想い出が蘇った喜び。
中の短歌は、赤いいちごは如何にも甘そうだが、一口頂いて、甘いかすっぱいか素の姿に一喜一憂している。
下の短歌は、成東の春の便りはハウスのいちごの赤と、菜の花の黄色である。
参考文章 夏の銚子へ…… |
|
|
|
未だ知らぬ向こうは何かと水平線ぼやけて見えぬ小も知りたし |
|
JR総武本線で、九十九里浜に沿って走っているときの一首。
あの水平線の向こうは何があるのだろう。目を凝らしても、ぼやけて何も見えない。ほんの些細なことでもいいから、知りたいのだ。
参考文章 新しい銚子電鉄とアナログオンリーのバス |
|
|
|
|
旅行記には無いが、銚子電鉄観音駅での一句。
暑い8月に、名物であるたい焼きを頬張ると、湯気が傍らで咲いている朝顔に掛かった。暑い時期なのに、熱い湯気はウンザリとばかり、朝顔が湯気を咽せ込んでいるかのように、(上を向いて)咲いていた。 |
|
|
|
|
銚子電鉄本銚子駅付近での一句。
線路の傍らに紫陽花(あじさい)が、一輪だけ咲いていた。紫陽花の時期は終わり、周りには仲間が無い。折角(綺麗に)咲いたのに、容姿は殆ど褒められず、時季外れと言うだけで貶されてしまう徒花のようである。
参考文章 徒花と犬吠埼 |
|
|
|
|
佐原の街並みの一コマを詠んだ一句。
佐原の古き良き街並みが続いている一角で、程良い古色に変わっている板塀に蝉が止まって、啼いていた。
参考文章 小江戸佐原 |
|
|
|
|
旅行記には無いが、成田線滑河駅付近での一句。
蝉時雨の中、早くも稲刈りをしている光景を見付けた。稲刈りの音が秋の歌に聞こえる。秋が近付いているのだ。 |
|
|
|
七輪の煙が躍るビヤガーデン暮れ行く名古屋に杯傾ける |
|
大名古屋ビルヂングビヤガーデンでの一首。
七輪の煙がモクモク上がって賑やかなビヤガーデンで、徐々に暮れ行く名古屋の街に向かって(ウーロン茶ながら)乾杯した。
参考文章 ビヤガーデンの戦闘開始は焼肉で |
|
|
|
仕事中華やかなステージ仕切りつつ華やかに酔ふガードマンかな |
|
大名古屋ビルヂングビヤガーデンでの一首。
ビヤガーデンのステージが始まった。ノリの良い客が盛り上がり、その華やかなステージを仕切るガードマン。その華やかなステージを見ながら、仕事の疲れを癒している。
参考文章 ビヤガーデンの想い出のステージ |
|
|